距離間5 遠距離で受ける 相手と距離を取ろう

どうもこんにちは。footballpossessです。

今回も距離間やっていきます。

距離間4 中遠距離で受ける ディフェンスの意識を自分から遠ざけよう

の続きになりますので、まだご覧になっていない方は先にご覧ください。

今回は遠距離で受けるをやっていきますが、遠距離の定義を10m以上と致します。

カウンターを主体とするチームはこの距離で受けることでどんどん前に進もうとしますが、ボールポゼッションを主体とするチームもこの距離間が必要になる時がございます。

メリット、デメリットを踏まえた上で、この距離間の使い時を理解していきましょう。

デメリット

  • 距離が遠くなるとパスのズレが生じる
  • パスカットされやすい
  • サポートの距離が遠くなるので受け手が孤立しやすい
  • 奪われた際プレッシャーに行きづらい

まずあえて、デメリットから挙げさせて頂きました。遠距離でのパスはデメリットが多い分多用することはお勧め出来ません。

どうしても受け手の能力を重視した部分が増えてくるので、使い方を間違えると攻撃に悪影響を与えてしまいます。ですのでまずはロングボールのリスクから理解していきましょう。

パスのズレが生じやすい

これは文字通りパスのズレが生じやすいというデメリットです。長いボールを蹴ろうとすると、距離がある分力みが生じたりし、ピンポイントで受け手の足下にボールを送るのは高い技術が必要になります。ある程度余裕のある状態で、蹴らないと精度も落ちてしまいますので、蹴るための時間とスペースも必要に成ります。

また、例えピンポイントでパスを出せても受け手の技術が低いとトラップミスが発生し折角サイドチェンジ等をしても直ぐにディフェンスに寄せられてしまい、ボールロストに繋がります。

長い距離間でのパスは出してと受け手の一定の技術があって初めて成立するということです。

パスカットされやすい

ロングボールは出し手から受けてまでの距離が長い分、ボールの軌道が読まれやすくなります。また、出し手がキックモーションに入る際にディフェンスは大体どこにパスが出て来るのかのイメージがしやすくなります。その分インターセプトのイメージがしやすくなります。

出し手の視野が狭いまたは、キックに工夫が無ければ、簡単にインターセプトに繋がる危険性があるわけです

受け手が孤立しやすい

ロングボールはサイドチェンジ、前線へのクリア、相手ディフェンスの裏に向けたパスで使用される事が多いですが、ボールホルダーの周りが密集しているから、このようなパスが選択される事が多いのです。従って、ロングボールの受け手は密集から避けている場合が多いという事なので、孤立している可能性が高い事になります。

つまり、受け手の周りにサポートしてくれる味方がいない状態なので、個人での打開やボール保持が必要になって来るのです。次の展開も読まれやすいので、単調な攻撃になりやすくなってしまいます。

奪われた際にプレッシャーに行きづらい

ロングボールは受け手が孤立しやすい状況になりやすいため、もしボールロストをした場合、直ぐにプレッシャーに行ける人数が限られます。近距離の時とは違い、囲むことは難しく、カバーに来れるディフェンスも時間がかかります。

従ってボールを奪われてから相手に一定の余裕を与えてしまう事により、直ぐに奪い返すという行為は難しいという事になり、カウンターを受けやすくなるという事です。

メリット

  • タメを作ることが出来る
  • ドリブルで仕掛けをして崩すことが可能
  • 省略して攻撃が出来る

さて、デメリットを上記で述べさせて頂きましたが、それを踏まえた上でメリットがございます。単調ではありますが、ゴールを奪うためには有効的な方法とも言えます。それでは一つずつ見ていきましょう。

タメを作ることが出来る。

ショートパスで息詰まってしまった時にサイドチェンジを行うことがあるかと思いますが、相手ディフェンスから距離を取り、ロングボールで受けることにタメを作ることができます。タメを作る、つまり余裕ある時間を作ることで再度攻撃を立て直すきっかけ作りになります。

また、相手ディフェンスが収縮したところ大きくサイドチェンジを行うことで、守備の間隔を一時的に広げさせることも可能なのでやり直した後に崩しにかかることもできます。

距離間3 中近距離で受ける 素早いゲームメイクと距離間を使い分けよう

ディフェンスの収縮と拡散につきましては上記リンクを参照下さい。

つまり、行き詰まった時にフリーでロングボールを受けると状況を変化させることが出来るというわけです。

ドリブルで仕掛けて崩すことが出来る

パスで中々崩せない時はドリブルを使いたいところですが、フリーな状況が作れないと仕掛けるドリブルをするのは難しいです。そこでサイドチェンジ等でフリーで受けることでドリブルで仕掛けるための時間とスペースを作ることが可能です。フリーでないと直ぐに相手ディフェンスに寄せられてしまうので、必ず相手との距離を取りましょう

先にドリブルでスピードに乗れれば、相手ディフェンダーをリトリートさせたり、抜くことが容易くなります。ドリブルで仕掛けたい時は相手から距離を取り、サイドチェンジの直後を狙って見ましょう。

省略して攻撃が可能

丁寧に攻撃をする際は、パスを何本も繋ぎ、相手ディフェンスを崩していきますが、ディフェンスの裏を取れる場合は省略してロングボールを送る事でゴールキーパーとの一対一の状況を作る事ができます。いわゆるスルーパスによるラストパスです。

相手がショートパスに気を取られて裏を疎かにした場合は、どんどん裏へのスルーパスを狙いましょう。得点のチャンスが飛躍的に上がります。

まとめ

ロングボールにはボールロストに繋がるデメリットが多いですが、使い所が正しければ、ゴールを奪うに当たって絶大な効力を発揮します。

特にラストパスで使用される事が多く見られますので、相手の裏のスペースを良く観察し、一対一の状況をたくさん作れる様にしていきましょう。

今回はこの辺りにさせて頂きます。それでは失礼します。

距離間4 中遠距離で受ける ディフェンスの意識を自分から遠ざけよう

どうもこんにちは。footballpossessです。

今回も距離間やっていこうと思います。

距離間3 中近距離で受ける 素早いゲームメイクと距離間を使い分けよう

の続きになります。まだご覧になっていない場合は上記リンクを参照下さい。

今回は中遠距離で受けるをやっていきますが、まずは中遠距離の距離間を6m〜10mで定義します。

距離間が遠くなればなるほど、ダイレクトプレーが減るというのは前回や前々回でお話しさせて頂いたかと思います。距離間2 近距離で受ける 素早いリズムを作ろう 距離間3 中近距離で受ける 素早いゲームメイクと距離間を使い分けよう (先に見ておいて下さい!)

そのため、遠距離で受けて、余裕を持って受けようと考えるならば、ディフェンスの意識を自分から遠ざけなければなりません。厳しいプレッシャーを受ける且つ、周りにサポートをしてくれる味方がいなくなってしまい、ボールロストに繋がってしまうという状況になってしまいます。

ではどうやってディフェンスの意識を自分から遠ざけていけばよろしいのでしょうか。

  • パスが来るだろうと予測される場所の一つ飛ばした位置にいる
  • ディフェンスにとってプレッシャーに行く優先順位が低い場所にいる

この2つを意識すれば中遠距離で受けても比較的フリーな状況が生まれます。

一つ飛ばした場所にいる

まず初めの「一つ飛ばした場所にいる」からですが、どういう事か説明していきます。

ディフェンスはボールホルダーの位置に合わせてディフェンスの仕方を決めていきます。

例えば、ディフェンスはまずシュートや縦パスが最も危険なため、ファーストディフェンダーは距離を詰める。そして、もしドリブルで抜かれた場合を想定して、セカンドディフェンダーはカバーに入る。その周りのディフェンダーはスペースを拡げない様、コンパクトに保ちつつ、次の近くの受け手にプレスに行ける様に準備するという様に陣形を整えます。

そこで、常なら、近距離でのパスに意識が行くところ、一つ飛ばしたパスを送る事で、ディフェンスの意識からズレたところにパスが行くので、フリーになる時間を作る事が出来るのです。

また、一つ飛ばしはディフェンスの圧縮されたところを避けて受ける事ができるので、崩しを行う前の起点にもなります。

一つ飛ばしたパスは試合展開を変えるきっかけになるのです。

ディフェンスの優先順位が低い場所にいる

距離をとってボールを受けるとプレッシャーを受けやすいので、フリーで受けることを考えなければなりません。

そこで2つ目に必要なのが、ディフェンスの優先順位が低いところで受けるです。

ディフェンスの最優先はゴールを守る事ですから、それに伴う危険な場所から対応をしていきます。

以前にもお話しさせて頂きましたが、縦パスに比べて横や後ろのパスはゴールを脅かす可能性は低いので、ディフェンスの優先順位は低くなります。

よって距離が遠くなっても横パスやバックパスはフリーで受けられる可能性が高くなるわけです。

横や後ろで受け、フリーになった際には、サイドチェンジで展開や、崩すための準備を心掛け、ディフェンスの陣形を変えていきましょう。

角度4 バックパスでやり直そう

バックパスにつきましては上記リンクを参照下さい。

まとめ

今回中遠距離で受けるために考えなければならないことをお話しさせて頂きましたが、共通して意識することは、ディフェンスの意識が遠いところでボールを受ける事にあります。

中遠距離は近距離で受けるよりもパスミスやパスカットのリスクはありますが、フリーな状態であれば多少のミスの修正が可能です。

ディフェンスの意識が外れ、フリーで受ける事ができれば、試合を落ち着かせたり、崩しのきっかけになりますので、状況を見て活用をすることをお勧めします。

今回はこの辺りにさせて頂きます。それでは失礼致します。

距離間3 中近距離で受ける 素早いゲームメイクと距離間を使い分けよう

どうもこんにちは。footaballpossessです。

今回も距離間やっていこうかなと思います。

距離間2 近距離で受ける 素早いリズムを作ろう

の続きになります。

前回近距離で受けた場合(3m以下)をお話しさせて頂きましたが、今回の中近距離は3m〜6mくらいと定義致します。

なぜこの距離間かというと

3m〜6mは素早いパス回しが可能、且つ相手の陣形を動かすのに最も適した距離だからです。

言い換えると、素早いパス回しを行うに当たって基本的な距離間とも言えるでしょう。

これ以上遠くなると、サポートの距離が遠くなり、ダイレクトプレーが減ってしまい、個人能力での打開が必要になってきます。

距離間2 近距離で受ける 素早いリズムを作ろう

詳しくは上記リンクを参照お願いします。

逆に、近すぎると、素早いパス交換は出きるものの、ディフェンスの陣形が動きづらくボールが動いている場所はあまり変わらない為、展開をするには不向きな点がございます。(ディフェンスの足を止めるには向いています

つまり、ワンタッチ、ツータッチでプレーが可能であり、展開を行う際はこのくらいの距離感が適していると言えます。ゲームメイクをする際はこの距離間を意識すると良いでしょう。

ディフェンスの収縮と拡散

同じ距離間でパスを回していると、ディフェンスは一定の距離間で守る事が出きるので比較的守りやすくなります。

オフェンス側はゴールを奪うためにこのディフェンスの陣形を崩していかなければなりません。

そこで、オフェンス側はボールを受ける距離間を変える事でディフェンスの守る距離間を変えて行く必要があります。

パスを受ける距離が遠ければディフェンスの距離間は拡がり、パスを受ける距離が近ければディフェンスの距離間は収縮することは上記に記載させて頂きました。

そこで、ディフェンスを崩すために、パスを受ける距離を縮めたり拡げたりする事で、ディフェンスの陣形を崩していきます。

ディフェンスの距離間が拡がったところで、オフェンス側は急に距離を縮めればギャップが生まれますので、中央から攻撃しやすくなります。

ギャップ2 三角形の外心で受けるギャップ3 等間隔で距離を取った位置ギャップ4 ディフェンスのライン上で受ける

ギャップでの受け方は上記リンクを見て下さい

逆にディフェンスの距離感が収縮したところで、オフェンス側は急に距離を拡げれば、サイドから仕掛けやすくなります。

このディフェンスの拡散と収縮を利用し崩すために、この中近距離ボールを受け続けると距離間を縮めやすくも拡げやすくもなるので、基本的な距離間としてゲームメイクすると試合を優位に進めやすくなるでしょう

まとめ

中近距離である3m〜6mの距離間は素早いパスを回す基本的な距離感であると同時に距離間に変化を加えるのに適した距離と言えます。

ディフェンスの収縮と拡散を利用しゴールを奪える様にしましょう。

今回はこの辺りにさせて頂きます。失礼致します。

距離間2 近距離で受ける 素早いリズムを作ろう

皆さんこんにちは。footballpossessです。

今回は距離間やっていこうかなと思います。

距離間1 距離間で試合を作ろう

の続きになります。

今回は近距離で受けた場合どの様な効果があるのかをご説明出来たらと思います。

まず、近距離を3m以下の距離感と定めます。

近距離で受けるメリットとしては以下の通りになります。

①ダイレクトプレーが容易になる

②敵のプレッシャーを剥がせる

③試合のリズムを作れる(相手の拡がったスペースの中でプレー出来る。奪われても距離が近い分守備がしやすくなる。)

④狭いスペースでワンツーを使い、相手ディフェンスを崩せる。

 

それぞれメリットを上げましたが、①、②、③、④は一連の流れになっております。

ダイレクトプレーを使い、敵のプレッシャーを剥がし、試合のリズムを作った後に、崩しをを行うといった具合です。

まず①についてですが、距離を縮めることでワンタッチでのプレーを容易にしてくれます。距離が遠ければワンタッチでのキックの精度が落ちますので、使い辛いですが、近ければ、ボールを蹴らず触るだけの感触で、パス交換を行えます。

つまり、距離が短い分ミスは減るので、確実にワンタッチのパスを成功させるのに近距離は適しているのです。

次に②についてですが、近距離でパスを回していると、ディフェンスにボールを奪えそうな錯覚を起こさせられます。ミスが起きたり、奪いどころの読みが正しければ、ボール奪取に繋がるからです。

ですが実際には、オフェンス側の距離間が近いと、ディフェンス側は部分的に数的不利な状況になっているため、ボールを奪うのは困難になります。

角度を変えやすく、速いパスを回しやすくなっているので、もし奪いにくれば、精度の上がったダイレクトパスで簡単にディフェンスのプレッシャーを剥がす事ができるのです。

パスでボールを動かす理由角度5 斜めで受けて三角形を作ろう

上記リンクにパスのメリット、角度を付けるメリットを記載しております。

距離間1 距離間で試合を作ろう

どうもこんにちは。footballpossessです。

今回は距離間やっていこうかなと思います。

今まで、ギャップ、角度とやってきましたが、新しく距離間のお話をしたいなと思いました。

ギャップ編では「フリーで受ける」を目的にお話しさせて頂きました。

角度編では、「相手ディフェンスの動かし方」を目的にお話しさせて頂きました。

距離間で目的とするのは、「自分たちのペースを生み出すためのリズム作り」になります。

なぜ距離間で自分たちのリズム作りができるかと言いますと、攻撃のスピードを最も変えることが出来るのが距離間になるからです。

例えば、選手間の距離を長くし、パスの本数を減らし、ゴールまで最短ルートでたどり着きたい場合は、ロングボールを多用すれば、良いでしょう。

スプリントやフィジカルに優れた選手、1対1の仕掛けに優れた選手がチームに多い場合この様な攻撃はボールをキープしながら前進出来るため、ゴールを奪う可能性が高くなります。

主にカウンターでの攻撃になるので、相手が帰陣する前にゴールまで辿り着けるわけです。攻撃の回数を増やしてより多くのゴールを奪うことを目的とします。

ですが、長距離でのパスは効率的である反面デメリットもあります。

①攻撃が単調になるので、ディフェンスに読まれやすいという点

②味方の選手間が遠くなるのでサポートに行くのが遅れる(ダイレクトパスも難しくなる)

③スプリント数が増えるので体力の消耗が早い

④ロングボールはショートパスより精度が落ちる

など、の問題点があるので、小柄で、運動能力に優れない選手が多い場合はチームの攻撃としては向かない方法かなと思われます。

逆に選手間の距離を短くし、パスの本数を増やし、ボールポゼッション率を上げたい場合はショートパスを多用すれば良いでしょう。

この様な攻撃はボール保持を目的としており、ゴールを最短で奪うというより、質の高い状態でシュートを打つためのボール回しや、90分を通して確実に試合に勝つためのゲームメイクに向いています。

パスの本数が増えれば相手ディフェンスはボールを奪えるのが難しくなるので必然的にボール保持率が上がってきます。

小回りの効く小柄な選手、動き直しが上手い選手、ボールを止める、運ぶ、蹴るの技術が高い選手などが多いチームには向いている攻撃です。

特に動き直しに関しては、連続してパスを出し最善のポジショニングを取り続けなければならないので、高いサッカーIQを必要とされます。

ただ、距離が近い分サポートに行きやすい点はメリットになります。

デメリットしては

①相手が帰陣しやすいのでディフェンスがコンパクトになり、崩すのに手間や工夫が必要

②チーム全体が押し上がるのでカウンターを受けやすい

③決定機を作るのに時間が掛かる

等の問題点があるので、技術の低い選手、判断力に乏しい選手は向かない傾向にあります。

味方の選手の距離間で試合の進め方が変わるので、チーム内での共有が必要になります。

特性を理解し、上手なゲームメイクを行いましょう。

今回はこの辺りにさせて頂きます。失礼致します。