ペップ・グアルディオラ就任時のポゼッションサッカー

どうも皆さんこんにちは。footballpossessです。

今回はペップ・グアルディオラのポゼッションサッカーについてやっていこうと思います。

グアルディオラと言えばバルセロナのポゼッションスタイルで大成功したのはご存知ですよね。

ポゼッションと聞くとボールを保持し、攻撃の時間を増やすことでチャンスを増やしゴールに迫る。そして、相手にボールを持たさないことで、失点のリスクを減少させるのが目的のスタイルだというのは何となくわかると思います。

クライフの時代から言われている「7割のボール支配ができれば、80%の試合に勝つことができる」という言葉を受け継ぎ、システムを進化させたのがグアルディオラのサッカーでした。

グアルディオラのバルサは、圧倒的なクオリティで世界中に衝撃を与え、圧倒的な強さを見せつけていました。いわば、バルサ1強時代の到来です。グアルディオラのバルサ就任前はロナウジーニョ、カカ、クリスティアーノ・ロナウドの様な個の力が重要視されていた時代だったので、チームでゴールを奪うサッカーが強さを発揮した時に、衝撃を受けた方は少なくないかと思います。メッシ、イニエスタ、シャビ、ペドロ、ビジャの様な小柄な選手が活躍できることを証明した。瞬間でもありましたので、尚更インパクトは強かったと思います。

ではなぜペップのバルサはなぜこんなに衝撃を与えたのでしょうか。いくつかの理由があると思いますので順を追ってご説明致します。

ボール保持の復活

クライフの時代から提唱されていたボール保持ですが、ドリームチーム以降ボール保持に拘るチームは殆どありませんでした。ファンハール就任後シャビ、プジョルのようなカンテラの選手を起用しましたが、ポゼッションスタイルの確立まではしていませんでした。

ライカールト就任後もロナウジーニョ、エトーという選手が主力として活躍しましたが、ボール保持がメインではありません。前線の選手にいかにフリーでプレーをさせるかが重要視されていました。事実この当時はスペースが広大にありましたので、クラックが活躍できる条件が揃っていました。つまり、前線の選手の能力こそが、得点に結びつくという時代だったのです。

しかし、どんな優秀な選手も複数人で取り囲み、ドリブル、パスを封じられるとボールロストをする場面が多々見られるようになりました。1人の天才を止めるためにゾーンディフェンス、ゾーンプレスが強化されていきました。つまり、前線の選手が自由にプレー出来る時間とスペースがなくなってきたのです。

バルサも当時ロナウジーニョに依存しておりましたので、頭を悩ませていました。そこで就任したのがグアルディオラでした。彼が就任したのちのバルサはチームプレーを重視し、ポゼッションサッカーの復権に努めました。ご存知の通り。大成功を収めましたが、なぜ成功をおさめられたのでしょうか。

ゾーンディフェンスを崩壊させたギャップでの受け方

上記で述べたようにゾーンディフェンスが、強化されたことで、前線の選手に時間とスペースが与えられなくなり、チームプレーに乏しい選手は淘汰されています。

そもそもゾーンディフェンスとは何かというと、自分の担当エリアを振り分け、陣形をなるべく崩さないよう無駄な動きを減らし、ゴールを守ります。1人が抜かれても次、次と対応出来る部分が強みであります。

さらにサッキのゾーンプレスを組み入れることにより、ボールを中心としたプレスと陣形の整備を行うことで時間とスペースを奪っていくのがペップ就任時のディフェンスのトレンドでした。

しかし、ゾーンディフェンスの弱点を突き、完全に無効化したのがペップのポゼッションサッカーです。

ゾーンディフェンスの弱点とは何か、それはギャップです。

ギャップにつきましてはギャップ1 ギャップで受ける理由ギャップ2 三角形の外心で受けるギャップ3 等間隔で距離を取った位置ギャップ4 ディフェンスのライン上で受ける、をご覧下さい。

ゾーンディフェンスはマンマークとは違い最も近いディフェンダーがアタッカーに対してのアクションを行い、対応します。ですが最も近いディフェンダーを決定させられないギャップへの対応は決まり事がない限り、対応に遅れが出てしまします。

そこで、バルサの選手はギャップに陣取ることでディフェンスの役割を曖昧にさせました。誰がプレスに行くのか、誰がカバーに行くのかが曖昧になったのです。そんなチグハグなディフェンスだとバルサの選手はやりたい放題でした。特にシャビ、イニエスタ、メッシは狭いスペースでもプレーのできる選手なので、僅かな隙も見逃しませんでした。

チーム全員がギャップに陣取ることで常に誰かがフリーの状況を作りその選手にパスがわかることで、相手ディフェンスを後手に追い込むことに成功しました。

出典:http://footballtactics.net/appnew/

さらに、ペップ就任時の守備はFWがセンターバックにプレッシャーをかけるチームが多かったため、ディフェンスの間隔が間延びしているチームが多かったため、広いギャップが生まれやすかったのです。

出典:http://footballtactics.net/appnew/

バルサにとってギャップが広いのは追い風で、次次にギャップに入る事によって、パスコースを作り、ディフェンダーのプレッシャーをいなしておりました。パスを繋ぐのにストレスはなかったでしょう。もし、スペースが狭くなり複数人で奪いに来た場合はダイレクトやワンツーで角度を変え、逃げ場を作りながら新しい広大なスペースに展開する術をバルサの選手は持っていましたのでパス回しでのボールロストはほとんど見られませんでした。

2008−09シーズンのバルサがレアルを6−2で下した試合は特にこの様な場面が見られました。

このシーズンのバルサはボールポゼッションを意識しているというよりかは、相手のプレッシャーをパスでいなしていき、フリーなスペースでボールを受け相手ゴールに迫っていくというスタイルでした。ギャップで受け前を向く機会が多かったので、結果的にボールポゼッションが上がっていったのです。決してボールポゼッションがメインではないという事です。あくまでゴールを奪うための過程でしかなかったという事です。

長くなりそうなので、今回はこの辺りにさせて頂きます。それでは失礼致します。

バルセロナ戦術の歴史 クライフのドリームチーム攻撃編

どうも皆さんこんにちは。footaballpossessです。

今回はバルセロナの戦術の歴史。クライフの率いたドリームチームの攻撃編やっていきたいなと思います。

前回のバルセロナが4−3−3のフォーメーションを使う理由 クライフの守備基盤

の続きになりますので、まだご覧になっていない方は是非先にご覧下さい。

クライフバルサは守備においてウイングが相手ディフェンス4枚を釘付けにし、中盤より後ろで数的優位を作ります。ビルドアップ時、相手センターバックの選択肢を闇雲なロングボールに絞ることで、迅速なボール回収を図ることは前回の記事でご説明致しました。

今回はボールを回収した後にどの様に攻撃に繋げるのかをバルサのフォーメーションろ合わせて解説していこうと思います。

クライフはボール保持にこだわる

「試合中に7割ボールを保持できれば、8割の確率で試合に勝つことができる。」これはバルサに伝わるある意味格言とも言える言葉です。

ボールを長く支配することで、試合を支配することができる。自分達はより多くの攻撃をしより多くのチャンスを作る。反対に相手はボールを保持することが出来ずに少ないチャンスしか与えられない。こちらはボールを動かすのに対し、相手は身体を動かさなければならないし、守備の時間が多ければ精神的にストレスを感じる。

これがバルサに伝わるフィロソフィーであります。

元々はアヤックスが採用していた、トータルフットボールが源流ですが、クライフはそれを言語化し、システムとしてチームに落とし込んだ人物だと言えます。

クライフはその哲学を貫いてドリームチームと言われるチームを作り上げましたが、どの様なやり方があったのでしょうか。

それを読み解くには、バルサのフォーメーションに付随しております。

基本フォーメーションは4−3−3

バルサの基本フォーメーションは4−3−3です。基本的には数的優位によりロングボールを蹴らせてボールを回収し、前線の3トップにボールを繋げるまでが第1段回です。

ドリームチームのバルサの前線はタレント揃いでした。ロマーリオ、ラウドルップ、ストイチコフ、バケーロの様な選手が前線に配置され、仕掛けの起点となっていました。

この様な技術のある選手が中央、またはサイドからドリブルで仕掛ける事により、相手のディフェンスラインを崩し、得点のチャンスを伺うというのが当時のバルサの戦術でした。

そこで、クライフが考えたのがどの様にして彼らにフリーでボールを持たせるのかです。彼らの才能をフルで発揮させるためにも、継続的なボール保持が必要でした。

つまり、クライフが4-3-3を採用したのはボール保持を行うためでありました。

当時、主流であった4-4-2を使用しなかったのは以下の理由になります。

結論から言うとワンタッチ、ツータッチで前線にボールを運ぶに当たって4-4-2は不向きだったのです。

4-4-2は横並びに3つのラインが出来ますが、センターバックからフォワードにパスを通すのに中盤を介すと2本の縦パスが必要になります。

確かに前線までのパス本数は少なく済むかもしれませんが、少ないが故に相手に読まれやすい且つ、プレッシャーを受けやすいデメリットがあります。

縦パスにつきましては角度2 縦でボールを受ける

をご覧下さい。

クライフの戦術は前線の選手ににフリーでボールを送ることですので、プレッシャーが厳しい状況は不本意です。

では中盤にボールが繋がったら横パスをすればいいのではないかと思いますが、横パスは、視野が狭くなり、ワンタッチ、ツータッチでボールを逆サイドに展開するのは困難です。

これもクライフの少ないタッチでのボール保持の考えに沿わないやり方です。

そこで、効果的な方法が4-3-3でした。

4-3-3であれば三角形を多く形成され、斜めのパスの本数が増えます。

斜めであれば、視野の確保が比較的容易になりますので、ワンタッチ、ツータッチのパスも増え、前線の選手もフリーで受けられる数が増えると言う考えです。

仮に、相手のプレッシャーが厳しい状況でもワンタッチ、ツータッチならばボールを速く動かせますので、プレッシャーを回避し、やり直すことができます。

斜めパスにつきましては

角度5 斜めで受けて三角形を作ろう

角度(段差)を付けた三角形を形成しパスを回す

をご覧下さい。

人が動くよりもボールが走る方が早いという、物理的な法則を利用したのでしょう。

3-4-3の併用

守備時に中盤より後ろで数的優位を作るのが、クライフバルサのやり方ですが、裏を返せば攻撃時は数的不利になります。

攻撃でも数的優位を作りたいクライフにとって、悩ましい問題ですが、攻撃時に3-4-3を採用することで、解決に努めました。

クライフは攻撃に積極的に参加出来ない、センターバックを攻撃の起点にするために1枚アンカーの位置に上げます。

当時はリベロと呼ばれていましたが、この位置に抜擢されたのが、現役時代のペップ・グアルディオラでした。大柄な選手ではありませんでしたが、戦術眼と技術に優れた彼をパスの起点にしました。

グアルディオラが中盤に上がり、長短のパスを織り混ぜることで、中盤での数的優位が作れ、前線の選手がより楽な状況でプレーをすることが出来るようになりました。

前線のスター選手を陰から支えていたのが、グアルディオラだったというわけです。彼の功労もあり、クライフのバルサはチーム初となるチャンピオンズカップ(現在のチャンピオンズリーグ)を制し、ドリームチームと呼ばれるようになったわけです。

まとめ

クライフのバルサが守備、攻撃のメカニズムを作ったため、ポゼッションサッカーという言葉が現在まで深く浸透したと言えます。

クライフ政権から15年ほどの月日が経ってペップ政権に変わったときは歴史上最強のチームと呼ばれるようにもなりました。

バルサを語る上では欠かせないのが、クライフの基盤だったと言えると思います。

2020年現在ではバルサは思うようなプレーができてはおりませんが、再度輝く姿を見たいですね。

今回はこの辺りにさせて頂きます。失礼いたします。

バルセロナが4−3−3のフォーメーションを使う理由 クライフの守備基盤

どうも皆さんこんにちは。footballpossessです。

今回はバルセロナが4−3−3(アンカーを入れる)を使う理由についてやっていこうと思います。

サッカーのフォーメーションってたくさんあるかと思います。

4−4−2、4−2−2−2、4−2−3−1、4-1-4-1、3-4-3、3-1-2-1-3、5-4-1、5-3-2など数えたらいくつあるのかは正直わかりません。

さらに攻撃重視なのか、守備重視なのか、バランス重視なのかなど戦術によって各選手の役割も大きく変わってくるかと思います。

その中でバルセロナというチームは4-3-3というフォーメーションを長年使用してきました。

数あるフォーメーションがある中でなぜ4−3−3をベースとして使用しているのでしょうか。

まずバルセロナの戦術はヨハン・クライフの考え方に大きく影響を受けているのは皆さん承知でしょう。クライフイズムを継承していると言っても良いでしょう。

ヨハン・クライフは選手として1973年~1978年にバルセロナに在籍しておりました。選手としてはドリブル突破を試みるシーンがよく散見されました。

さらに監督として1988−89シーズンから1995−96シーズンを率いました。エル・ドリームチームと言われるまでのチームを作り上げ、クラブ初のチャンピオンズカップ(現チャンピオンズリーグ)を制覇する偉業を達成致しました。

サッカーをやっていてクライフの名前を知らない人は少ないと思いますが、人物としてはどのような人なのでしょうか。

クライフの残した言葉を見ていきましょう。

引用:[https://www.goal.com/jp/news/4115/コラムインタビュー/2016/03/25/21677682/コラムヨハンクライフ-すべての始まり]

2016年(68歳)で逝去されたヨハン・クライフ

引用:[https://www.soccer-king.jp/news/world/ned/20160328/425774.html]

「選手はあらゆるポジションでプレーできるべきだと、私は考えている。だからこそ、全選手が戦術に関する説明をくまなく聞くことが重要だ。たとえ左ウィンガーであっても右サイドバックの話だからといって寝ていてはならない」

「結果が伴わないクオリティは無意味だ。しかし、クオリティが伴わない結果は退屈だ」

「私は1-0よりも5-4で勝つことを望む」

「フットボールは常に魅力的かつ攻撃的にプレーし、スペクタクルでなければならない」

「ゴールを決めるためには、シュートを打たなければならない」

「ボールを持て。ボールは1つしかない。常にボールを持てば、ディフェンスをする必要はない」

「ボールを持っているならば、できる限りピッチを広げなければならない。一方、ボールを持っていないならば、できる限りピッチを狭めなければならない」

「自分が走る必要はない。ボールを走らせろ」

「ボールを扱う時、ワンタッチでプレーできれば素晴らしい。ツータッチもまずまずだ。しかし、スリータッチでは駄目だ」

「スピードはしばし判断力と混同されている。私は他の選手よりも早く走り始めるので、速く見える」

「的確なポジショニングを、的確なタイミングで取らなければならない。早くても遅くても駄目だ」

「私のチームでは、ゴールキーパーがファースト・アタッカーで、ストライカーがファースト・ディフェンダーだ」

上記の言葉から垣間見えるように、クライフは、サッカーにおいてボールを保持する攻撃を重要視しています。

その考え方は現在のバルセロナまで浸透していますが、特に印象が深かったのが、ジョゼップグアルディオラが率いていたシーズンではないでしょうか。ペップのサッカーは常に最先端を走っていましたが、クライフが生み出したサッカーが基盤となっており、あのような美しいサッカーに進化したのです。

では、ボールを保持するためにクライフの作った基盤とは一体どの様なものなのでしょうか。見ていきましょう。

ウイングが戦術の鍵

クライフの考えは、「攻撃の範囲は広く、守備の範囲は狭くプレーしなければならない」という考えです。

ピッチ全体を使った攻撃は、ボールを奪われづらく、縮小されたピッチではボールを奪いやすいという考えなのだろう。

その考えを戦術に組み込んだときに、必要となるのがウイングの存在でした。

攻撃時にはタッチラインの線を踏むくらいにワイドに開きボールを受けることで、相手の可動域を広くします。攻撃についてのイメージはしやすいかと思います。

しかし、クライフの戦術のウィングの使用は守備にこそ効果を発揮しておりました。

数的優位を作るためのウィング

さてここからが、クライフが4ー3ー3を使用していた理由に繋がります。

相手にボールを持たせないためにもプレッシングを行うのがクライフの考えです。

ですが過度なプレッシングは失点に繋がりかねません。

そこでクライフの取った策がウイングの存在です。

ビルドアップはセンターバックから始まります。

現在のサッカーでは、プレッシングを行う際、センターバックへ猛プレスをかけるチームも見かけますが、クライフは違いました。

センターバックからのファーストパスを出させないようにするのがクライフの考え方です。

まずはセンターフォワードが相手ボランチまたは、アンカーの位置まで引いてきます。

相手のボランチは通常2.3人ですので、バルサの中盤3人+センターフォワード1人で対応することができます。

次にウイングの役割ですが、基本的なマークはサイドバックになります。相手のビルドアップ時のセンターバックがボールを持っている時はセンターバックとサイドバックの間に陣取りパスコースを封じます。

相手のセンターバックは中盤にパスが出せない、サイドバックにもパスが出せないという状況が生まれますので、センターバック同士のパス交換か前線へのロングパス、ドリブルで持ち上がるぐらいしか選択肢がありません。

それがクライフバルサの狙いです。

当時のセンターバックは現在ほどの技術を持ち合わせている選手が少ないため、ドリブルで持ち上がるのは非常にリスキーです。パス交換も危い部分があります。

前線へのロングパスが、ファーストチョイスになることが多いのですが、バルサ側は中盤のエリアとディフェンスエリアの人数を合わせて8人に対し、相手は中盤と前線の人数を合わせて6人で戦わなければならない状況になります。

バルサはこの数的優位を利用してボールを素早く回収します。

ウイング2枚が相手ディフェンス4枚を抑えることでこの数的優位の状況を生み出したというわけです。

アンカーの役割

クライフの戦術でもう一つ鍵になるのがアンカーの存在です。

アンカーは守備時において数的優位を生み出すキープレイヤーとなっております。

数的優位を生み出すために相手のフォワードの人数で守備位置を変更させる仕事がアンカーの役目です。ウイングが作り出した数的優位の状況を生かす働きをしなければなりません。

相手フォワードが1人の場合は、味方のセンターバックが2枚おり、カバー状況が作れているので、アンカーは中盤で1人余りカバーに徹する仕事をします。つまり、中盤で数的優位を作る働きをするということです。ツートップで1枚中盤に降りてくる状況も考えられるので同様の対応をします。

相手フォワードが2人の場合は、センターバックが2人では数的優位は作れません。そこでアンカーが相手フォワードの1枚を見ます。アンカーがフォワードの対応をすれば、ディフェンスは1枚余ることが出来ますので、数的優位を作ることが出来ました。

相手がツートップの場合中盤の人数が減るので、アンカーがいなくとも数的優位が作れますので、中盤の対応も問題ありません。

この様に相手の前線の数に応じてアンカーの位置をずらして行くのが、クライフバルサの特徴の一つでした。

まとめ

クライフバルサは適切なボール回収のために中盤とディフェンスラインの数的優位を作り出すために、ウイングとアンカーに重要な役割を任せております。相手のセンターバックがボールを持った際にロングボールを蹴らせる様な仕組みを作り、ボール回収しやすい状況を生み出しております。

そのためにウイングとアンカーが存在する4−3−3を採用していたのだと思われます。

ボール保持を行うために守備の基盤を作る。そればクライフの戦術の第1歩目だとも言えるでしょう。

尚、この詳細は「バルセロナ戦術アナライズ」西部謙司 著書に記載されたものです。ご興味があればご覧になってみて下さい。

今回はこの辺りにさせて頂きます。失礼致します。

シャビによる360度ターン

どうも皆さんこんにちは。footballpossessです。

今回はシャビによる360度ターンをやりたいなと思います。

またまたシャビやっていきます。

シャビという選手は決して大柄ではなく、身体能力に特化された選手ではありません。パスを回してゲームメイクをするイメージが強いですが、試合中に群を抜いたキープ力も見せています。

そのキープの仕方は、体を使って相手を押さえ込むという方法ではなく、ボールを動かす(ドリブルをしながら)キープをしております。

その中で特筆すべきポイントは360度ターンです。

360度ターンというのはクライフターンのように明確な名前がついていないので、どのようなターンかはイメージしづらいかと思います。

まずは下記の動画をご覧下さい。

引用:[https://www.youtube.com/watch?v=Iz0IHAfoD7U]

ポイント

イメージはつきましたでしょうか。インサイドやアウトサイドで360度にドリブルし、相手をいなす技術です。

この技術にどのようなメリットがあるかというと、常にボールと相手の間に自分の身体を入れることが出来る点です。

ボールと相手の間に自分の体が入る事により、ボールロストのリスクを最小限に減少させることが出来ます。

ここでポイントとなるのは、ワンステップずつボールに触れることです。ワンステップずつボールに触れることで相手が付いてきやすくすることができます。

相手がついてこない場合は360度に回ってもボールを奪われてしまいます。

ボールを取れそうで取れない状況を作ることが重要です。

また、ワンステップずつボールをタッチすることのメリットはもう一つあります。

もし思うように相手ディフェンスがついてこない場合、反時計回りに回ろうとしていたら、時計回りに。

時計回りに回ろうとしていたら、反時計回りに方向転換することができます。

ボールの触り方としては足先だけで触ってはいけません。なぜなら小回りになってしまい、相手に突かれるリスクが高くなります。

必ず先に身体を進行方向に持って来て体勢を低くし、ボールを連れて行くような意識で行って下さい。所謂懐が深いドリブルというやつです。

引用:[https://www.youtube.com/watch?v=YykoZL1XwLM&t=45s]

360度ターンではないですが、59秒の瞬間がボールより身体が先に来るイメージです。参考にしてみて下さい。

このドリブルを行うには足元の巧さよりも身体の体幹が重要になります。特に体勢を低くし、身体を捻るようにドリブルをしなければならないので、腹横筋、内服斜筋(ないふくしゃきん)と外腹斜筋(がいふくしゃきん)を鍛えておく必要があります。トレーニング方法としては腹筋を捻るように行って下さい。

引用:[https://note.com/kohajskajbjkaka/n/n0b3b50375148]

また、大腿四頭筋を鍛える事により、安定した体勢を保つことができます。トレーニング方法は、走り込みまたはスクワットが良いでしょう。ちなみに大腿四頭筋を鍛えると他のドリブルの質も上がるので是非鍛えてみて下さいね。

引用:[https://ameblo.jp/afroq/entry-12377969836.html]

強み

この360度ターンは弧を描くような曲線的なターンとなるので、相手ディフェンスは直線的なダッシュができません。常にディフェンスは常に後手に追う事になりますので、背後を見ながら状況判断が正しい場合は、ボールを奪われるリスクは少ないのが強みになります。

もしディフェンスが無理をしてボールを奪おうとしたら、ファールをもらうことができます。

もう一つの強みは味方の陣形を整える時間を作ることができ、且つ相手の守備陣形を崩すことができます。

プレッシャーが厳しい試合の場合、素早くパスを回さなければならないので、味方のポジショニングが間に合わないまたは、正しくないという状況が多くなりがちです。この360度ターンは数秒の時間を稼ぐことが出来るので、味方が落ち着いてポジショニングが出来るようになります。

前に人数をかけたい場合は、前や斜めにポジショニングを取り、サポートを増やしたい場合は横や後ろにポジショニングを取り直すと良いでしょう。

また、相手は目の前に奪えそうなボールがあるので、守備陣形を放棄してボールを奪いに来る可能性が高いです。

360度ターンを成功し前を向いたときは、ディフェンスラインを突破しているまたは、守備陣形が崩れているので前へ推進できるチャンスができます。

攻撃への起点となることもできるでしょう。

リスク

ただ注意をしなければならないのが、相手がついて来ていないのに無理をして前を向うとするとボールを突かれる可能性が高いということです。

味方がパスをもらうためにポジショニングを取り直したにも関わらず、ボールを突かれると味方の守備陣形が整っていないので、カウンターのリスクがあるということです。絶対的な自信を持って行わないと失点に繋がるリスクはあるでしょう。

また、360ターンは味方のポジショニングを整える時間を作ることが出来る強みがあると同時に、カウンターのチャンスをを失う事にも繋がります。カウンターを仕掛けて得点を奪えると判断した場合は、敵が来ても恐れず前へ推進した方が良いでしょう。

最後にシルバの360度ターンもあるので時間があれば見てください。

引用:[https://www.youtube.com/watch?v=oBDTXozDbzw&t=294s]

今回はこの辺りにさせて頂きます。失礼致します。

余裕を持ったドリブルの方法

どうも皆さんこんにちは。footaballpossessです。

今回はドリブルやっていこうかなと思います。

ドリブルの方向を正しく理解することで、無駄なボールロストを防ぐのと同時にチームに余裕を与える時間を作る事を目的とします。

ギャップ4 ディフェンスのライン上で受けるでも少し触れましたが、余裕を持って、ドリブルをするためには、ギャップに向かう事を意識しましょう。

ギャップに関しては、ギャップ4 ディフェンスのライン上で受けるギャップ3 等間隔で距離を取った位置ギャップ2 三角形の外心で受けるを先に見ておいて下さい。

なぜギャップに向かうことが良いのでしょうか?

それは

  • どのディフェンスがチェックに向かうのかを曖昧にする
  • 次のパスコースが生まれる
  • 相手を引きつけれられる(数的優位を作る)

が理由になります。

これはギャップ編で記述した理由と同じです。

シャビがこのドリブルをよくするので、またシャビの動画を載せておきます。

引用:[https://www.youtube.com/watch?v=BPyR4furZnk&t=195s]

それでは早速シーン別に見ていきましょう。

上記の画像から見ていきましょう。

ボールホルダーはギャップに入れていな状態でパスを受けました。味方のポジショニングが間に合わず、ドリブルをする時間が必要な場合があったとします。

どの方向にドリブルすれば、余裕を持って時間を作れるでしょうか。

答えはこの位置です。相手ディフェンスの等間隔を取った位置に向かうことが正解です。

ボールホルダーの近くにいたディフェンスは最初はチェックに向かいますが、ギャップに等間隔の位置にドリブルされることで、次のディフェンスに受け渡そうとします。

ですが、受け渡される側のディフェンスは自分がボールホルダーに一番近いところにいないのでチェックに行こうとは思わず、カバーに徹しようと考えます。

受け渡す側と受け渡される側の意志のズレが、ボールホルダーに余裕を与える理由です。

動画では2分40秒〜のシーンをご覧ください。ドリブルの方向は2人の相手ディフェンスの等間隔の位置を目指しています。2人のディフェンスはどちらもプレッシャーを掛けられておりません。フリーな状態を維持し続けている事になります。

また、ギャップに向かうことで、ディフェンスの間にパスを通しやすくなります。

ボールを受けた位置ではディフェンスの間にパスを出すのが難しくても、ギャップに向かってドリブルすることでパスコースを生み出すことができます。

味方が良い位置にいる場合は、無理にポジショニングを変えて貰うだけではなく、パスコースをボールホルダーが作ることも時には必要です。

また、ディフェンスが寄せてきた場合も想定します。

ディフェンスが寄せてきたら、角度を変えてボールを下げると次のボールホルダーは余裕を持ってプレーすることができます。所謂引き付けてからのパスってやつです。イニエスタが良く使うプレーです。

このようなプレーはで、数的優位と味方をフリーでプレーさせる状況を作ることができるので、試合を優位に進めることができます。

では、次にディフェンスの等間隔で受けた場合を見ていきます。

この状況では既にフリーの状況が出来でいますので、無理をしてドリブルをする必要はありませんが、前へパスを確実に繋ぐためにも、少しボールを運びたい場合があるとします。

まずはディフェンスのライン上まで向かいましょう。等間隔の位置を目指すことは変わりません。等間隔を維持している限りフリーである事に変わりはありません。

ライン上に用達すると新しいパスコースが生まれました。縦パスを通そうという意識があるならば、このようなドリブルの工夫が必要です。

動画上では5分7秒〜のシーンを見て下さい。

イニエスタへのパスを通すために少しドリブルをしますが、そのためにライン上に向かってドリブルをします。パスを受けた位置でパスを出すと、少し遠くイニエスタに負担をかけると感じたのでしょうか。または、味方のポジショニングを正す時間を作ったのでしょうか。どちらにしても等間隔でのドリブルを維持しようという意志を感じます。

最後にディフェンスのライン上で受けた場合です。

ライン上で受けた場合は向かうところは三角形の外心です。

どの相手ディフェンスとも等間隔が取れる位置です。外心に入る事で3人のディフェンスを引き付ける且つパスコースを多く作ることが出来ます。

次の選手がプレーするに当たって一番いい位置が外心です。

少なくとも3つのパスコースが生まれます。且つディフェンスも誰がチェックに行くのかが曖昧になります。寄せたらパスを出されるという心理がより強くなるでしょう。

動画では7分31秒〜のシーンをご覧下さい。

ディフェンスのライン上から三角形の外心に入ったら、ドリブルでボールを運ぶのを止めました。そこが一番フリーでいい位置だからです。その場合は無理してドリブルをする必要もなくなる訳です。

まとめ

良いドリブルをするためには良い位置を知らなければなりません。

良い位置を知るにはポジショニングの理解が不可欠です。

ドリブルを学ぶ前にポジショニングの勉強をする事が個人的にお勧めです。

今回はこの辺りにさせて頂きます。それでは失礼致します。

ミュラー(muller)の動き バイエルンミュンヘンの攻撃パターン

どうも皆さんこんにちは。footballpossessです。

今回はミュラーの動きやっていきたいなと思います。

2019−20シーズンのバイエルンは圧倒的な攻撃力を持っています。

リーグ戦では34試合で100得点を叩き出しました。

特にレバンドフスキは31試合34得点と凄まじい数字を残してました。

攻撃力は申し分ありません。

しかし、バイエルンの得点力は一見レバンドフスキの得点能力に目を奪われてしまいますが、得点に関して必ず起点となっている選手がいます。

それが、ミュラーです。

ミュラーと言えば、何年も前から不思議な選手だなあと言う印象がありました。

メッシの様な特別なドリブルを持っている訳では無く、クリスティアーノ・ロナウドのような圧倒的な高さがある訳では無く、ムバッペの様な爆発的なスピードを見せる訳ではないのに、ミュラーがゴール前でボールに関わると必ずと言って良いほどゴールやゴールを脅かす様なシーンに繋がります。

勿論、ミュラー自身の得点能力や技術が高いのは言うまでもありませんが、個人の打開ではなく、動きによるチャンスメイクがこれほど上手な選手は珍しいなと思います。

ミュラーについて詳しく見てみると、ゴール前である特徴的な動きがありました。

これはロッベン、リベリーがいた時のバイエルンから続いていた、十八番の攻撃方法です。まさにドイツ式と言った、お手本の様な攻撃の、起点となっていたのがミュラーの動きでした。

一体どの様な動きをしているでしょうか。それでは見ていきましょう。

今期の2019−20シーズンの基本フォーメーションです。4−2−3−1ですね。注目のミュラーはトップ下あるいは、セカンドトップの位置でプレーします。

相手は4バックでの対応が多いので4−4−2で設定しました。

白丸で囲っているのがミュラーです。ミュラーが狙っているのは5レーンで表すとハーフスペースの裏のスペースです。このスペースを突くにもタイミングがありますので、順番に見ていきましょう。

まず、バイエルンはサイドハーフあるいはウィングの選手までパスを回します。この状況まで持って行くのはさほど難しくはありませんので割愛します。

今回は右サイドで説明しますので、ボールホルダーはニャブリになります。ニャブリが敵陣のサイドでボールを受けたらミュラーはハーフスペースの裏に走り出します。

そうすると、相手センターバックの1人が対応するために付いていきます。ハーフスペースというのがミソで余りにも大外だと、相手のサイドバックに対応されてしまいますし、中すぎるとレバンドフスキの仕事場を邪魔してしまいます。

ミュラーがハーフスペースで受けたらクロスを受けるためにセンターフォワードのレバンドフスキはニアに、逆サイドのサイドハーフあるいはウイングのペリシッチがファーに走って得点をします。

実は、バイエルンはこのクロスだけで得点している場面は多いのです。ここでレバンドフスキの得点能力が発揮されています。単純なクロスですが、カバーのいない守備陣形ですと点が取れてしまうのです。正直この場面だけですと、個人の能力の高さが伺えます。しかし、守備が整った強豪のチームだと対応されてしまい、得点が奪えない場合もあります。

そこでもうひと工夫が必要になるのです。

レバンドフスキとペリシッチがクロスを受けるために中に入ると、ディフェンスは間違いなく付いていきます。そうなるとバイタルエリアに広大なスペースが出来るので、ミュラーにパスを出した右サイドハーフのニャブリとボランチのゴレツカはそのスペースに走り出します。

この動きに相手ディフェンスが付いていけないとフリーでシュートを撃たれてしまう結果になりますが、ニャブリもゴレツカもスピードに乗って走って来るので中々ついて行くのが難しいのです。

この様に見ると単純なデザインされた攻撃ではありますが、この攻撃を止められたチームは今期は見当たりませんでした。

特にニャブリはドリブルも持ち味の選手ですから、最初にミュラーに出す段階では、相手ディフェンスはドリブルも警戒しなければいけません。ロッベンとリベリーがいた頃からこの伝家の宝刀の攻撃はやっていましたが、見事ニャブリとペリシッチが再現してくれています。

ミュラーのハーフスペースへの裏抜けから始まった攻撃です。実にお見事な戦術ですね。

最後にミュラーの動画を見て見ましょう。

引用:[https://www.youtube.com/watch?v=qyvpI-QTp44&t=56s]

動画の45秒〜のシーンをご覧ください。

今回はボールホルダーがラームからですが、形は同じです。

ラームがウイングの位置でボールを持ち、ミュラーがハーフスペースに走り出します。ラームはパスを出した後、ミュラーが元々いた位置に走りこみ、パスを受けゴールを決めました。

お手本の様な形ですね。ドイツ式の得点のパターンでした。

今回はこの辺りにさせて頂きます。失礼致します。

シャビ(xavi)ボールを受ける技術

どうも皆さんこんにちは。footballpossessです。

今回はシャビのボールを受ける技術をやっていきたいなと思います。

突然ですが、シャビってボールを受けるのが上手だなと思いませんか?

小柄な体格ですが、相手に触れさせる事なく、味方にパスを出し続け、試合をコントロールしています。ポジショニングの取り方や配給の方法は

ギャップ2 三角形の外心で受けるギャップ3 等間隔で距離を取った位置ギャップ4 ディフェンスのライン上で受ける角度5 斜めで受けて三角形を作ろう、他も使っていますので、ホーム画面から見ておいて下さい。

を使っており、ゲームの組み立てを行っております。

私が見る限り、少なくともここ10年で最もボールを受ける技術が高い選手だと思います。

もしかしたら、史上最高に上手かもしれませんね笑。

しかし、シャビについて細部まで分析していると、ボールを受ける瞬間の動き方も注目すべきポイントだなと思いました。

シャビはボールを受ける瞬間に一定のルールを持って受ける様にしている様に見えます。

それはどんな方法でしょうか。

ボールを受けるに当たって色々な受け方があると思いますが大きく分けたら3つに分かれております。

  • 走ってボールを受ける
  • ステップ系の方法でボールを受ける
  • 歩く、または止まってボールを受ける

それぞれをどの様な時に使っているのでしょうか?

まずは下記の動画をご覧下さい。

引用:[https://www.youtube.com/watch?v=kwyTrrfq4gA]

走ってボールを受ける

シャビが走ってボールを受ける頻度は少ないです。どんな時に走っているかというと、ベストポジションに着くために間に合わないと感じた時くらいでしょう。

動画では2分48秒〜のシーンが印象的です。

相手中盤を崩すためにイニエスタに出した後に急いで縦に走っていきベストポジションに着きました。そこから再度イニエスタへボールを返し、ボールを繋いぎ、バイタルエリアへの進入に成功しています。

次に5分25秒〜の場面も印象的です。

ダニエウ・アウベスへパスを出し、走って前へ出て行ってパスを貰います。動画内ではミスになりましたが、恐らくダニエウ・アウベスに戻して崩して行こうと考えたのでしょう。

2つの場面で共通して言えることは、崩すためにスピードの変化を付けようとしている様に思えます。淡々とボールを回しているスピードから、縦へ走ることでのスピードの変化は、相手は対応が難しくなり、崩すための足掛かりとなるでしょう。

ステップ系の方法で受ける

シャビが一番よく取り入れるボールの受け方です。

今回焦点に当てるステップはサイドステップ、バックステップ、後ろ走りとしますが、ステップ系の受け方はメリットがとても大きいです。

パスを繋ぐという作業下ではほとんどこの方法で良いのではないのでしょうか。

ステップ系の動きはスピードのコントロールがしやすい上、パスがズレたとしても咄嗟の対応が可能だという事です

更に通常、動きというのは前へ向かって動くものです。それが横や後ろに動くとなるとより周りを見ないと人にぶつかってしまう危険性があります。

何が言いたいのかというと、サイドステップ、バックステップ、後ろ走りをしている際は、本人にも自覚はないくらい必然的に周りを見ているという事です。

周りを見るということはプレーに置き換えると前を向きやすい状況を作りやすいという事に繋がります。

スピードに乗って走ってボールを受けると、どうしても周りを見づらい状況になりがちです。走る事に意識が集中してしまいますからね。

ですがステップ系の動作は体の向きを調整できますので、自分に必要な視野と情報をインプットする事ができるのです。

ステップ系にはもう一つ大きなメリットがあります。

それは、相手から距離を取り、ボールの受け場所を変える事ができるのです。

例えば上の図の様に受け手がディフェンスまでの距離が1mだとします。ディフェンスの距離間の認識も1mになるので、この距離間であれば取れるという様な想定をします。

そこでサイドステップを用い、ディフェンスから距離を取ると、ディフェンスは想定していた距離間とのズレが起き、ボールを取りに行っても取れなかったなんて事がよくあります。

なぜこんな事が起きるかというと、ディフェンス側の視点から見ると、ステップ系の動きは大きな動作ではないため、自分が想定しているよりも距離を取られていた事に気が付きづらいのです。所謂認識に錯覚を与えやすいのがステップ系の動きの特徴です。

サッカーでは数センチ単位のズレでもプレーに変化をもたらしますので、この認識のズレは攻撃側にとって大きなアドバンテージと言えるでしょう。

歩く、または止まってボールを受ける

止まってボールを受ける理由は単純です。

最初からベストポジションにいるからです

動画では1分15秒〜からの場面を見て下さい。

シャビはイニエスタから斜めの外心で受けています。恐らくこの場面では最善のポジショニングだと言えるでしょう。最善のポジショニングからわざわざ、動き直す必要はありません。止まって受ける選択をしました。

止まって受けるにあたり、一つ注意するポイントがあります。止まって受けると相手ディフェンスはボールを奪う標的にされてしまいます。周りを十分に確認し、ダイレクトでのプレーを選択する様な工夫が必要になります。

裏を返せば、わざとディフェンスを引き付けるには最適とも言えます。

ギャップ2 三角形の外心で受ける方法では効果的だとも言えるでしょう。

まとめ

これまでシャビのボールを受ける瞬間の動きを見てきましたが、シャビは特にスピードのコントロールが上手に思えます。シャビはボールを多く受けてゲームをコントロールする選手ですから、自身のスピードの変化は、試合全体のスピードの変化に直結します。

試合状況を見て、自信が速く動くべきか、ゆっくり動くべきかを見極める事でゲームコントロールが可能になるわけです。

これは中盤の選手に限らずの事なので、是非意識して取り組んで見て下さい。

今回はこの辺りにさせて頂きます、失礼致します。

コツが解れば誰でもできる!美しいスルーパスの方法

どうも皆さんこんにちは。footballpossessです。

今回はスルーパスやっていこうかなと思います。

早速ですが皆さん、練習をするに当たって、「今日の練習はスルーパスです」なんて言われた事ってありますでしょうか?

中にはある方もいらっしゃるでしょうが、スルーパスを集中的に練習する機会ってあまり無い様な気がします。

ですが、ゴールを奪うために当たって、スルーパス無しでシュートまで持っていくのってかなり難しいですよね。

従って、シュートに持っていく過程で、スルーパスは必ず必要な項目なのです。

しかし、毎日のトレーニングにあまり取り入れられないのはなぜでしょうか。

私が思うに、答えはスルーパスはセンスの要素が大きいからだと思います。

少し細かく噛み砕くと見えているか、数秒先のイメージができるかどうかなんですね。

見えるやイメージの様に行動で表せないものは、教え得る側も教えづらいんです。

「なるほど、センスの要素が大きいから、練習できないのか。納得。」

「じゃ、スルーパスはセンスある人に任せよう。」

と考えるのは早計です。

スルーパスにもコツがあります。そのコツを知っていれば正直誰でも通せます。

しっかりとしたロジックがあるのでご紹介致します。

理解をすれば誰にでも綺麗な美しいパスが通せるので是非覚えておきましょう。

2種類のスルーパス

まずスルーパスには大きく分けて2種類ある事を知りましょう。

それは、

  • ボールと味方で相手を挟む様な形のスルーパス
  • ボールと味方を相手ディフェンスが挟む様な形のスルーパス

の2種類です。順番に見ていきましょう。

ボールと味方で相手を挟む様な形のスルーパス

上の図の様に、ボールをディフェンスのライン上を通した時にボールと味方で相手ディフェンスを挟んだ形になっています。

この様に複数のディフェンスを挟んだ形も同様な形として考えます。どちらもディフェンスの背後から裏を取り、ボールを受けるのが特徴です。

ボールと味方を相手ディフェンスが挟む様な形のスルーパス

もう一つ目が、図の様に相手ディフェンスがボールと味方を挟む様な形です。相手の背後を取るのではなく、味方は拡がったスペースに向かって走り、ボールを受けるのが特徴です。

コツ

さて、2種類のパスがある事がわかったので、本題のコツに入ります。最初に2種類ある事を記述したのは見るところとイメージするところが少し違うからです。順番に見ていきましょう。

ボールと味方で相手を挟む様な形のスルーパス

まず大前提としてスルーパスが出せる条件は

  • 味方がパスを貰う準備が出来ているか
  • パスを出せるスペースがあるかどうか

この二つの条件が満たされていなければパスは通りません。

例えばパスを出した先にキーパーがいればいくら綺麗にディフェンスの間を通したとしてもそのままキーパーに取られてしまいます。

また、スペースがありパスがディフェンスの間をすり抜けたとしても、味方が準備出来ていなければ、そのまま、流れてしまいます。

この2つが満たされていなければ、パスを通すのは不可能です。

パスを出す前に、まず、この条件が満たされているかを確認しましょう。

次に何を見るかと言うと最後尾のディフェンスの位置と向きです。

①ディフェンスの位置

まずはディフェンスの位置ですが、最後尾のディフェンスが横並びになっていればパスを通す絶好のチャンスです。ディフェンスはチャレンジ&カバーの形、すなわち段差の付いている形が鉄則ですので、横並びの形はパスを通してくれと言っている様なものです。

カバーするディフェンスがいないので味方のスタートの動き出しの方が速ければ間違いなく通ります。

別の形を見て見ましょう。

最後尾が離れており、少し複雑な形ですが最後尾が横並びの状況であれば間違い無くパスが通ります。

ディフェンスの最後尾が並んでいる時は迷わず、スルーパスを選択しましょう。

②ディフェンスの向き

今度はディフェンスの向きを見ます。

結論から言うと最後尾のディフェンスがゴールを背にして前方を向いている状態です。たとえ横並びで無くてもパスは通ります。

なぜかと言うとパスが出て、ヨーイドンした時に、味方は走り出している状態ですが、ディフェンスは後ろを向いてから走らなければならないからです。味方はスピードに乗っているため、相手は追い付けません。この様な状態になっていたらスルーパスを出しましょう。

最後にこのパターンのスルーパスで重要なのは、数秒先のイメージです。

言い換えると、どこで味方にファーストタッチをさせるのかをイメージします。

通常のパスはパスの先に味方がいますが、スルーパスの場合はいません。つまり架空の味方にパスを出す感覚です。数秒先に架空の味方がいる場所にパスが通っているイメージをする事が大事です。

そのためには味方にファーストタッチをさせるスペースを注力して見る事が大事です。

上記の事を頭に入れておけばこのパターンのスルーパスは比較的簡単に通ります。後は走り出す味方のスピードを考えながら、ボールスピードを調整するだけで良いです。

ボールと味方を相手ディフェンスが挟む様な形のスルーパス

もう一つのパターンです。個人的にこちらの方が難易度が高いかな。と思います。ドンピシャのタイミングで合わせなければならないからです。

相手のディフェンスがコンパクトになっている場合によく使われます。

それでは見ていきましょう。

ここで注目するポイントは最後尾の手前のディフェンスの体の向きです。

狭いスペースにパスを通すので、ボールをディフェンスに引っ掛ける可能性があります。引っ掛けるとしたら手前のディフェンスなので、このディフェンスの体の向きを見ましょう。

結論、相手の最後尾の手前のディフェンスが味方の受け手を背中にしている向きを取っていた場合通ります。言い換えると相手の背中を通すと言うことになります。

なぜ通るかと言うと、ディフェンスはインターセプトを狙おうとすると、反転して足を伸ばさなければならないからです。背を向けたまま足を伸ばしても対して伸びませんし、その後追いかけるに当たり走り出す事が出来ません。

反転する分対応が遅れるのでパスが通るのです。

仮にディフェンスが味方の受け手の方に向いていたらインターセプトをされる可能性が高くなります。パスを通す難易度はさらに上がるでしょう。

別のパスを選択した方が良いかもしれません。

さらにディフェンスが反転する時間は僅かなものなので、出し手は強くて速いパスを出さなければ通りません。その上味方の受け手の足元にドンピシャで合わせなければなりません。タイミングも僅かしかないので、僕が思うにこちらの方が難易度が高いかなと思う理由です。

まとめ

スルーパスと聞けば、難易度が高いパスと思われがちですが、通るためのロジックさえ分かれば、実はそんなに難しくはありません。

ただ、見る項目が多いので、余裕のある時間が欲しいです。そのために、フリーでボールを受ける必要がありますね。

フリーで受ける方法は

ギャップ4 ディフェンスのライン上で受けるギャップ3 等間隔で距離を取った位置ギャップ2 三角形の外心で受ける角度4 バックパスでやり直そう

を見て下さい。

練習方法としてはコーンを2つ並べその間を通すのを反復で行いましょう。段々感覚的にできる様になります。抜け出しを担当してくれる仲間と練習すると尚良いでしょう。

イメージのトレーニングは中々しづらいと思います。

ちなみに私は出先で歩いている時にイメジトレーニングをやっていました笑。歩行者を味方とディフェンスに見立て、この状況だったら、あそこにパスを通せるななんてイメージしながら歩いていました。電柱とかでも見立てられました。

結構良いイメージトレーニングになりますので時間があったらやって見てくださいね!笑

最後にスルーパスの動画を載せておきます。

拝借させて頂いたものです。イメージ作りに役立てて見て下さい。

引用:[https://www.youtube.com/watch?v=J-cv3bub35E&t=355s]

今回はこの辺りにさせて頂きます。失礼致します。

角度(段差)を付けた三角形を形成しパスを回す

皆さんこんにちはfootballpossessです。

今回はパスの回し方をやっていきます。

パスを回すに当たって三角形を形成し、テンポよく回す事を推奨されております。皆さんも一度くらいは「パスコースを作るためにも三角形を作れ」なんて耳にした事があるのでは無いでしょうか?

もちろんパスコース確保のために三角形を作ることは間違っておりません。大体は正解です。

ですが、ただ三角形を作るだけでは、少し物足りません。

なぜなら、三角形の中にも良い形と悪い形があるのです。

それでは良い三角形と悪い三角形の違いはなんでしょうか。

答えは角度(段差)が付いているかどうかです。

角度をつけてポジショニングを取ることにより、次の次のパスに備えます。

角度につきましては

角度5 斜めで受けて三角形を作ろう

をご覧下さい。

良い三角形

それではは下の動画をご覧ください。

良い動画がございましたので、Abdulrahman Al-Timaniさんの動画から拝借させて頂きました。

引用:https://www.youtube.com/watch?v=m1MZJeevZ6E

まずは0分01秒〜の場面から見ていきましょう

①最初にパスを出した選手が、角度を付け直すために後ろに下がります。

②パスを出した選手はダイレクトで後ろに下がった選手にリターンを送り、角度を付け直すために前へ動きます。

③第3の選手が②選手が作ったスペースに角度をつけてポジションを取り、①の選手からパスを受けます。パスを受けたら、前へ動いた②の選手にパスを出し、角度を付けながら前へ動きます。

この一連の動きは何を意味するのでしょうか。皆さんお分かりでしょうか?

答えは相手のディフェンスを意図的に動かしているのです。

ディフェンスを動かす事によって、相手の守備陣系にズレを生じさせます。

現代サッカーのディフェンスはゾーンディフェンスを採用しているチームが多く、コンパクトに陣形を保っております。

その陣形を崩すために角度を付けた位置に動き直しているのです。

前へ動く事でゴールに近づく危険な人間を捕まえようとし、後ろへ動く事で、プレッシャーをわざと誘います。その相手ディフェンスの動きがズレを生み出し、崩すためのきっかけを生み出します。

3分28秒〜のシーンではメッシがワンツーでゴールを決めておりますが、注目のポイントはワンツー前のメッシの隣にいたイニエスタのポジショニングにあると思います。

イニエスタがシャビとメッシと角度のついた三角形を形成する位置に陣取る理由は以下の通りにあると思われます。

  • メッシがワンツーができる様に前方にスペースを開ける
  • メッシからパスを受け自分もスペースに進入できる

結果的にメッシはワンツーを選択し、ゴールを決めましたが、イニエスタのこの段差をつけたポジショニングがゴールを導く手助けになった様に私は思います。

このイニエスタのポジショニングが少しでも前に陣取っていたら、メッシのワンツーを邪魔してしまっていたかも知れません。逆に後ろに陣取れば、ゾーンで守るためにさらにコンパクトにしてしまうかも知れません。まさに絶妙なポジショニングと言えます。

悪い三角形

次に悪い例を見ていきます。下の画像をご覧下さい。

一見角度の付いた綺麗な逆三角形を形成している様に見えます。ですがこの形はパスを受けた後で苦しんでしますのです。

なぜ苦しんでしまうかと言うと、パスを出した後は横パスか後ろに出すしか選択がなくなるからです。言い換えると前に進めなくなると言う事です。前に進めないと言うことはディフェンスは動く範囲と選択肢が減るので守りやすくなるのです。

この状況を打開するには以下の様なポジショニンングを推奨します。

少し段差をつけたポジショニングを取ります。

段差をつけることでどの様な事が起きるのでしょうか。

まずパスを受けると、先ほどと同じ様にパスの選択肢は2つありますが、今回のパスコースは後ろと斜め前になります。

ここで斜め前に出すとどうなるでしょうか。

白い枠の部分のところにスペースが生まれます。ディフェンスにとって最も嫌うのはこのスペースを使われるワンツーです。

ディフェンスは裏を取られないようにスペースをカバーするのがベターです。

カバーに入れば、段差をつけた選手はフリーになるので再度ボールを受ける事が可能です。

ちょっとした段差を作る事によって、攻撃の幅が拡がり、フリーなスペースを生み出したり、崩しのきっかけを作る事ができるのです。

まとめ

今回は三角形を形成しパスを回す方法をご説明いたしました。その中で段差を付けた位置取りをする事で流麗なパス回しが可能である事をご説明したかったのです。

綺麗すぎる三角形を形成するポジショニングは実は相手の陣形も綺麗にしてしまうため、崩すのに苦労してしまうのです。ここ最近のバルセロナがその様な印象を受けます。

動きながら段差をつけた三角形を形成する事で、相手ディフェンスの陣形を崩していく事が可能なのでゴールへ結びつく可能性が高くなるだろうと私は思います。ただ、チーム全員がその様な意識を持たなければ、できない事です。試合前にポジショニングの共有をすると良いでしょう。

今回はこの辺りにさせて頂きます。失礼致します。

ビルドアップ3 中盤と前線の動き 2トップ

どうもこんにちは。footballpossessです。

今回もビルドアップやっていきます。

ビルドアップ1 ボランチ(中盤)のスタート位置ビルドアップ2 中盤が受けた後と前線の位置 ワントップ

の続きです。まだご覧になっていない方は先に見ておいてください。

前回の記事では相手が4-2-3-1(4-3-3)の1トップの場合をご説明しましたが、今回は4-4-2の2トップの場合をご説明致します。

相手が4−4−2の場合

中盤が相手のセンターフォワードとサイドハーフの間で受けた時

ポジションの取り方は以下の通りです。

  • サイドバックが上がる
  • ウイングが中に入る
  • センターフォワードが中盤に落ちる
  • 逆サイドのウイングがワイドに張る
  • 中盤がギャップに入る

基本的なポジションの取り方は4−2−3−1(4−3−3)の時と変わりはありません。

まずサイドバックが上がり、ボールホルダーがプレーしやすいスペースを作ってあげます。相手のサイドハーフは付いていく、または、サイドバックにマークの受け渡しをすると思われます。もし、フリーになっているならば、ボールホルダーはパスを出しても良いでしょう。パスをした中盤の選手はバックパスを受けられるように再度ポジショニングを取り直しましょう。

サイドバックが上がると同時にウィングの選手は中に入り、パスコースを確保します。裏を狙う動きをしても良いですが、上がって来るサイドバックに任せても良いのでウィングの選手はパスコースの確保を優先した方が、効率的だと思われます。

センターフォワードの選手が中盤に下がることで、中盤で数的優位を作る事ができます。相手のボランチが味方の中盤の選手に意識が向かっていると、後ろから顔を出すセンターフォワードの対応が出来ませんパスを受ければフリーでプレーする事ができるでしょう。

もし、相手のボランチがセンターフォワードのマークに付けば、味方の中盤の選手がフリーで受けられるようになります。中盤に落ちることの最大の目的は、相手ディフェンスの対応において複数の選択肢を与える事にあると言えます。

逆サイドのウイングがワイドに開く理由は中盤に落ちるセンターフォワードに仕事をしやすくする為です。センターフォワードが中盤に落ちる際に、相手のセンターバックが着いて来ると言うケースも考えられます。もし着いてきたら、相手の背後から裏のスペースを狙いましょう。一発でゴールまでのチャンスに繋がります。

相手のセンターバックはゴールに直結する背後のスペースのケアが最優先になりますから、逆サイドのウイングに背後のスペースを狙われるとセンターフォワードに着いていきたくてもいけない状況ができ、結果的にセンターフォワードが仕事をしやすくなるのです。

中盤の選手はギャップでパスを引き出します。数的優位なので比較的フリーで受けられるでしょう。センターフォワードがパスを受けたら、バックパスができるようなポジショニングを取る事を求められます。

相手のフォワードとボランチのライン間でボールを受ける準備をすると、パスを引き出せる且つセンターフォワードからのバックパスを斜めで受けられるメリットがあるのでお勧めです。

ギャップ4 ディフェンスのライン上で受ける角度5 斜めで受けて三角形を作ろうに詳しい受け方を記載しています。

また、センターフォワードが相手ボランチとサイドハーフの間にポジションを取る方法もあります。

基本的に動きの変更は無いですが、ウィングの選手がセンターフォワードの位置に入ると言うのが変更点になります。中盤やセンターフォワードの選手が前を向いた時の次のパスコースを作ってあげると言う役割があるのでセンターフォワードの選手の動きを見て、ポジションの調整をしていきましょう。

中盤が相手のツートップの間で受けた時

次は中盤が相手のツートップ、つまりセンターフォワードの間で受けたときのパターンです。それでは見ていきましょう。

  • 両サイドバックが上がる
  • センターフォワードは中盤に落ちる
  • 両ウイングは中に入る
  • 中盤は相手フォワードとボランチの間で受ける

まずサイドバックですが、中盤センターバックがストレスなくプレー出来るためのスペース作りの為に上がりましょう。ボールホルダーから直接パスをもらうのは難しいので、スペース作りと次の次へのパスへ備える事に専念します。

センターフォワードが中盤に落ちるメカニズムは上記で記載した方法と変わりはありません。フリーで受ける事ができる可能性が高いので、ボールをもらう準備の為、中盤に落ちます。

中盤の選手がフリーで受けられそうならば、次の次のパスを引き出す為に、初めから相手ボランチとサイドハーフに位置取りをしても良いでしょう。

両ウイングの役割は相手ディフェンスラインを上げさせないことです。ディフェンスをコンパクトにさせない為にも相手センターバックの注意を引きましょう。次の次のパスにも備えましょう。

中盤の選手はフリーで前を向くために相手フォワードとボランチの間にポジションを取ります。例え前を向けなくても数的優位なので、やり直しを測りながら、ボールを前へ進めていきます。センターバックにボールを返し、ボールを運んでもらうのも良いでしょう。

まとめ

基本的な考え方は4−2−3−1の時と変わりはありません。私の紹介した方法は一つのパターンとして覚えておくと良いでしょう。将棋と同じようにパターンを知っていると言うのは大きな武器になります。試合の状況を見て、どのパターンを使えば良いのかを考えれば良いのです。そして、パターンを覚えることはイメージの豊富さを与えてくれます。良いパターンがあれば、また記載しようとも思います。

今回はこの辺りにさせて頂きます。それでは失礼致します。